ペルシャ猫を誰も知らない

No One Knows About Persian Cats

キャスト

ネガル役/ネガル・シャガギ アシュカン役/アシュカン・クーシャンネジャードfrom Take It Easy Hospital

本作で主役を演じたアシュカンとネガルがレギュラーのユニット。2008年7月にデモソング“Human Jungle”を録音。リスナーからの良好な評判に励まされ、2作目“Television Blues”を録音。アシュカンは、前のバンド<Font>で、2007年8月にテヘラン近郊の私用地の庭で野外ギグを行い、その際、警察の突入でミュージシャンも観衆も逮捕され、彼も21日間刑務所に収監された。
ゴバディ監督とは、録音スタジオで偶然出会った。監督は、彼らが「遅かれ早かれ自分たちはイランを離れるだろう」と話したことで、彼らを映画にしようと決めたという。アシュカンとネガルは、この映画の最終テイクの4時間後にイランを離れ、現在ロンドン在住。ドラマーを見つけて、グラストンベリーやレディングのフェスティヴァルに出演することを目指している。

ナデル役/ハメッド・ベーダード

1973年、イランのマシャードに生まれる。イランで人気が高い男優の一人。2001年の「End of the Game」で映画デビュー。「ふたりのミナ」で知られるモハマド・ホセイン・ラティフィ監督がイラン・イラク戦争を描いた「The Third Day」(2006)で“Foad”という、まさにはまり役を好演し、第25回ファジル国際映画祭で、助演男優賞を受賞。テヘランに暮らす中産階級の夫婦に訪れる愛の危機を描くモスタファ・R・キャリミ監督の「予感」(2007/NHKアジア・フィルム・フェスティバルで上映)では、主人公の兄役で、本作とは別人のような顔を見せている。

劇中に出演するミュージシャン

Hamed Seyed Javadi(ハメッド・セイエド・ジャヴァーディー)

俳優兼音楽家。イラン伝統音楽にポップな要素とアンビエント音楽を融合させた音を作り出している。

Abrang(アーブラング/ペルシャ語で水彩、の意)

フュージョンジャズのバンド。

Rana Farhan(ラナ・ファルハン)

現代ジャズとブルースをミックスさせた音にイラン古典詩を乗せて歌う。テヘラン大学卒業後、NYに在住。アメリカのシアター、クラブ、バーにおける彼女のショウは完売となるほどの人気で、TVやラジオ番組などでも取り上げられている。映画の中で、彼女の顔は映っていない。

Nikaein(ニカイン)

アンダ−グラウンドでは人気のバンドだが、まだコンサートを開く許可はもらえていない。

The Yellow Dogs(ザ・イエロー・ドッグス)

4人編成のインディー・ロックバンド。MySpaceに、トルコ・イスタンブールでの初の公のコンサートの模様や、アメリカでのコンサートスケジュールがアップされている。

The Free Keys(ザ・フリー・キーズ)

キング・クリムゾン、トゥール、オズリック・テンタクルズらに影響を受けたという3人のメンバーによるユニット。

Shervin Najafian(シェルヴィン・ナジャフィヤーン)

シンガー・ソングライター。ギターやハーモニーを貧しいストリートチルドレンに教えている。父親のラスウール・ナジャフィヤーンも俳優兼シンガー。

Mirza(ミルザー)

テヘランのエレクトロニック・ブルースバンド。2006年ファジル国際映画祭で、リーダー・ババクのスコアがベストサウンドトラックに選ばれた。

VAHDAT(ワーダット)

現在、一人はイラン、一人はドイツに住んでいる。

Darkoob(ダールクーブ)

イラン伝統のリズム楽器中心に、イラン伝統楽器全般、ギター、キーボード、サックス、ディジリドゥなどの楽器を取り入れ、新しいアプローチの音楽を創り出している。

Hichkas(ヒッチキャス/英語でnobody=名も無き者、取るに足らない者、の意)

現在イランで最も広く聴かれているラップミュージシャン。現在25歳のソルーシュ・ラシュキャリーは、2000年に高校卒業後まもなくラップ・グループを結成し、イラン社会の問題を歌い始める。1stアルバム「The Asphalt Jungle」(2006)をiTunesでリリース。

【ミュージシャン解説協力】
慶九、バフマン・ゴバディ

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