1968年台北生まれ。ツァイ・ミンリャンに見出され、本人の愛称でもある小康(シャオカン)という名前の役柄で、全作品の主演をつとめているツァイ作品の顔。最後の劇場公開作となる本作の演技は、20年に及ぶキャリアの中でも最高の演技と絶賛され、金馬奨では初の最優秀主演男優賞を受賞した。2003年に制作した『迷子』以降、監督も務めこれまでに長編2本と短編1本を発表。今後は、他の監督の作品にも積極的に参加していくと共に、ツァイ監督とは“Walker”シリーズなどでのコラボレーションを続けていく予定。
1992 青春神話
1994 愛情萬歳
1995 浮草人生(監督:林正盛(リン・チェンシン))
1997 河
台北ソリチュード(監督:林正盛)
1998 Hole
1999 千言萬語(監督:アン・ホイ)
2001 ふたつの時、ふたりの時間
2002 自由門神(監督:アン・ホイ)
2003 楽日
2005 西瓜
2006 黒い眼のオペラ
2009 ヴィザージュ
2013 郊遊<ピクニック>
金馬奨最優秀主演男優賞
*監督名の表記のないものはツァイ・ミンリャン監督作品
2003 迷子
ロッテルダム国際映画祭タイガーアワード
2007 ヘルプ・ミー・エロス
シャオカンがいなかったら、私はおそらくこの映画をつくらなかった。 1991年から2012年まで一緒に働き、いま私に言えるのはこの言葉だけだ。彼の顔が、私の映画である。
Words by Tsai Ming Liang
1959年台北生まれ。歌手として芸能界にデビュー。88年中国で大ヒットしたテレビドラマ「媽媽再愛我一次」で一躍人気女優となり、『無言の丘』(ワン・トン監督)、『恋人たちの食卓』(アン・リー監督)などに出演。ツァイ・ミンリャン作品には『愛情萬歳』に初めて参加し、『Hole』『西瓜』では華麗なミュージカルを披露。台湾が誇る国際的演技派女優のひとり。最新作は、2014年のカンヌ国際映画祭で記者発表が行われ、金城武、チャン・ツィイー、ソン・ヘギョらと共に長澤まさみが参加したことが日本で話題になった、ジョン・ウー監督作「THE CROSSING」。
1987 村と爆弾(監督:王童(ワン・トン))
1993 無言の丘(監督:王童)
1994 恋人たちの食卓(監督:アン・リー)
1994 愛情萬歳
1997 河
1998 Hole
シンガポール国際映画祭最優秀アジア女優賞
2003 楽日
アジア太平洋映画祭最優秀助演女優賞
2005 西瓜
月光の下、我思う(監督:林正盛)
金馬奨最優秀主演女優賞
2007 雲水謠(監督:尹力(イン・リー))
2009 ヴィザージュ
2013 郊遊<ピクニック>
2014 The Crossing(監督:ジョン・ウー)
*ポスト・プロダクション
台南出身。珈琲店を経営していたが、店の常連だったツァイ・ミンリャン監督に見出され『青春神話』で女優デビュー。『ふたつの時、ふたりの時間』以降、姓名判断によって陸筱琳(ルー・シャオリン)から改名。ツァイ・ミンリャン以外の監督からもオファーが絶えない台湾映画に欠かせないバイプレーヤー。 現在、ツァイ・ミンリャンとリー・カンションと、それぞれの姓をとって名付けた珈琲店「蔡李陸珈琲商號」を共同経営している。
1992 青春神話 *ルー・シャオリン名義
1994 愛情萬歳 *ルー・シャオリン名義
1997 河 *ルー・シャオリン名義
金馬奨助演女優賞ノミネート
2001 ふたつの時、ふたりの時間
アジア太平洋映画祭最優秀助演女優賞
2003 楽日
迷子(監督:李康生)
2005 西瓜
深海 Blue Cha-Cha
(監督:鄭文堂(チェン・ウェンタン))
アジア太平洋映画祭最優秀助演女優賞
2006 黒い眼のオペラ
2009 ヴィザージュ
2013 郊遊<ピクニック>
1967年高雄生まれ。舞台で活躍していたところをエドワード・ヤンに見出され『牯嶺街少年殺人事件』で映画デビュー。『エドワード・ヤンの恋愛時代』で主演をつとめ、“台湾のヘプバーン”と称される。その後、ニューヨークへ留学し演技を学び、帰国後、『河』でツァイ・ミンリャン監督と初めて組み、以降ツァイ・ミンリャン組の常連として、全長編作品に出演。現在は、国立台北芸術大学で教鞭をとる一方で、俳優として映画や舞台で活躍中。
1991 牯嶺街少年殺人事件(監督:エドワード・ヤン)
1994 エドワード・ヤンの恋愛時代
(監督:エドワード・ヤン)
1997 河
台北ソリチュード(監督:林正盛)
1998 Hole *声のみの出演
2001 ふたつの時、ふたりの時間
2003 楽日
2005 西瓜
2006 黒い眼のオペラ
2009 ヴィザージュ
2013 失魂(監督:鍾孟宏(チョン・モンホン))
2013 郊遊<ピクニック>
*監督名の表記のないものはツァイ・ミンリャン監督作品
私の俳優たちと一緒に仕事ができたのだから、この映画が私の最後のカーテンコールとなるなら、私はとても幸せだ。彼らはいつも私のそばにいてくれた。役がどんなに小さい場合であろうとも。私はそのことに深く感謝する。
Words by Tsai Ming Liang
ツァイ・ミンリャンが名付け親となっているリー・カンションの甥と姪。兄のリー・イーチェンは、『楽日』(2003)と短編「是夢」(2007、カンヌ国際映画祭60回記念製作「それぞれのシネマ」)にも出演している。『郊遊<ピクニック>』撮影時、兄のリー・イーチェンは中学生、妹のリー・イージェは7歳で映画初出演。