映画の中でイスラエル側の家族、シルバーグ家が暮らす。 イスラエルの西側、地中海に面するイスラエル最大の都市。経済の中心であり、宗教的な象徴であるエルサレムに比べると、世俗的な都市ともいえる。中心地は高層ビルが建ち並び、地中海沿いの地域は欧米からの観光客も多いリゾート地になっている。イスラエル国防軍本部はテルアビブにある。
映画の中でパレスチナ側の家族、アル・ベザズ家が暮らす。
ヨルダンに接しており、ヨルダン川の西部の地域。現在パレスチナ自治区の一部をなしている。1948年の第一次中東戦争後半にヨルダンによって占領されたが、1967年の第三次中東戦争でイスラエル軍によって占領される(国連でイスラエルの占領地とみなされている)。1994年にヨルダンは領有権を放棄。現在はイスラエル軍とパレスチナ自治政府によって統治され、ガザ地区とともにパレスチナ自治区を成している。数多くのユダヤ人入植地があり、分離壁の存在とともにパレスチナ人の生活圏が分断されている。海には接していない。
イスラエルが「テロリストのイスラエルへの侵入を防ぐため」としてヨルダン川西岸地区に2002年に建設を始めた。しかし、イスラエルとパレスチナの境界に建設されているのではなく、90%以上がパレスチナの中に侵入してパレスチナ人の土地を奪いながら建設されているといわれる。アパルトヘイト・ウォールとも呼ばれるが、イスラエルはセキュリティ・ウォールと呼んでいる。2003年10月21日に壁の建設の中止と撤去を求める国連決議が出され、翌2004年7月9日には国際司法裁判所の勧告が出されたが、イスラエルは現在も壁の建設を続けている。
シルバーグ家とアル・ベザズ家の赤ん坊の取り違えがおこった病院がある都市。
北部イスラエルの地中海に面した都市。イスラエル建国以前から大規模なハイファ港があり、物資輸送の拠点となっており、工業都市でもある。イスラエル建国後もアラブ人の人口が多く、ユダヤ人とアラブ人が共存する街として知られる。ユダヤ教以外の宗教にも寛大で、バハイー教の聖地もある。1991年の湾岸戦争時にはハイファにもスカッドミサイルが着弾した。
ユダヤ人もアラブ人も人種ではなく、言語、文化、宗教などによるので、外見からは見分けることはできない。日本では、東欧のユダヤ人のイメージが強いが、エチオピアやアルジェリアにもユダヤ人がいるので、肌・髪・目の色なども様々である。ユダヤ人の定義については映画の中でラビが語っているが、イスラエルが国民を増やす目的で定めた帰還法などによって、その定義が変わった事があり、「誰がユダヤ人か」というテーマは複雑である。