森、湖、馬、タバコ、ウォッカまで、全てが絵画のよう。
こんなに鮮やかなモノクロの世界があったなんて。
── ミロコマチコ(画家・絵本作家)
あまりに美しい水鏡の映像が目に焼きついている。
世界と言葉とは、このように対峙しているのかもしれない。
── 俵万智(歌人)
「大地で育ち、大地で寝て、大地で食う」。
ジプシーの暮らしに、ゾクゾクするような親近感を覚えながら、
映像の美しさとジプシー音楽にのめり込んだ。
異なる民への愛憎の深さが胸に痛い。
── 加藤登紀子(歌手)
ザンダーやクーデルカの写真では捉えられなかった、ジプシーたちの
「言葉」と、それに対する信仰。映画でこそ彼らの生は響き渡る。
── 保坂健二朗(東京国立近代美術館キュレーター)
ジプシー女性の心がその黒い瞳をとおして見つめていた世界の姿を、
ほんものの詩に歌ったのは、パプーシャしか存在しない。
その奇跡が映像化された。
── 中沢新一(思想家・人類学者)
流れるモノクローム映像は、時の流れを緩やかにする。
旅する人々が奏でる音に、心は静かに高まるが、
哀しみに向かって話は進み、ただただ美しい映像の中、
その哀しみだけが主人公の孤独に寄り添っている。
── 奈良美智(美術家)
敬称略・順不同
すべてのシーンが光と影の絵画のような傑作。
── ハリウッド・リポーター
孤独と芸術の真実の顔を描こうとする試みとして、
ヨアンナ・コス=クラウゼとクシシュトフ・クラウゼは完璧に近い芸術作品を創造した。
『パプーシャの黒い瞳』はここ数年で最も重要なポーランド映画のひとつである。
── ADAM MICKIEWICZ INSTITUTE
どのシーンをとっても,そこに人の気持ちが置いてある。
黒と白の光の中に、パプーシャの溢れる思いが溶け込んでいる。
わたしたちもそこに共に座りましょう。彼女の詩を聞くために。
── 矢野顕子(ミュージシャン)