ウォマ役
ニマソンソン
ギャロン地域、四川省アバ・チベット族チャン族自治州出身。国立の演劇大学の名門、中央戯劇学院を卒業。中国国内で活躍中。これまでの映画出演作に、『迭部恋歌(Two Love Songs)』(2013,監督:張文〈Zhang Wen〉)、『北漂鱼(A Style Of MeninBeijing)』(2013,監督:全治林〈Quan Zhilin〉)、『红丝带(The Red Ribbon)』(2016,監督:达杰丁增〈Dargye Tenzin〉)、『云上石头城(Hometown on the Cloud)』(2017,監督:張春和〈Zhang Chunhe〉)。本作の演技で、中国ヤングジェネレーション映画祭およびシルクロード映画祭で最優秀女優賞を受賞。
ノルウ役
スィチョクジャ
青海省海南チベット族自治州同德県秀麻郷老虎村出身。現在は同徳県宗日寄宿学校で学んでいる。小学4年生(11歳)。2017年5月に同德県にある3つの学校の同学年1000人以上の中からノルウ役に選ばれた。
ダンダル(旅の途中でロルジェを助ける家族の父親)役
ジンバ
詩人としても活躍するチベット人俳優。北京電影学院で演技を学ぶ。2014年以降、数々の映画に出演。2016年のチャン・ヤン監督、タシダワ原作の『Soul on a String』(日本未公開)に主演し、台湾金馬奨の新人俳優賞にノミネートされ、2018年のペマ・ツェテン監督作『轢き殺された羊(英語題:Jinpa)』(東京フィルメックスで上映)でも強い印象を残した。
*名前の表記について
東京フィルメックス紹介時は「ジンパ」と表記されていたが、実際の発音としては「ジンバ」が近いため、今回は「ジンバ」と表記。
共同脚本
タシダワ
現代チベット文学の担い手として名高い作家。日本でも、小説が『風馬の耀き』(牧田英二訳JICC出版局1991)に収録されており、日本で公開された映画『チベットの女イシの生涯』(2000)の原作者でもある。1959年生まれ。父親はカム(東チベット)出身のチベット族、母親は重慶出身の漢族。幼少年期を重慶で過ごし、漢語による教育を受けて育つ。1979年より作家活動を始め、ラサの若者たちの生態や、ルーツであるカムの人々の生き様を描くとともに、ラテンアメリカのマジックリアリズムの手法を取り入れたスタイルでも高く評価されて、1980年代半ばには少数民族作家の旗手として脚光をあびる。その他の映画原作にチャン・ヤン監督の『Soul on a String』(2016)など、脚本には「ハムレット」を古代チベットにうつした『Prince of the Himalayas』(2006)などがある。
*名前の表記について
『風馬の耀き』での紹介時では「ザシダワ」と表記されていたが、発音としてはチベット語でも漢語でも「タシ」が近いため、今回は「タシダワ」と表記。
撮影監督
ワン・ウェイホア
北京電影学院撮影科出身。これまでの作品に、プサン国際映画祭ニューカレンツ賞受賞作『神水の中のナイフ』(2016,監督:ワン・シュエボー王学博〈Wang Xuebo〉,東京フィルメックスで上映)、台湾金馬奨最優秀撮影賞ノミネート作『Free and Easy』(2017,監督:耿軍〈Geng Jun〉)、カンヌ国際映画祭〈ある視点部門〉上映作『Walking Past the Future』(2017,監督:李睿珺〈Li Ruijun〉)など国際的に評価の高い作品を多数手がけているカメラマン。
作曲|音楽
ヤン・ヨン
交響楽、ワールドミュージック、エレクトリック・ポップ・ミュージックを融合させるミュージシャンとして人気が高い。本作のプロデューサーで主演のヨンジョンジャと舞台「蔵謎」を手がけ、それに主演した国際的ダンサーであるヤン・リーピンのバレエ「Peacock-Winter」も作曲し、モスクワ国際バレエコンクール振付部門で音楽の金賞を受賞。ヨンジョンジャが2017年にリリースしたアルバム「天唱・仓央嘉措/The Voice of Nature-Tshang Yang Gya Tsho」のすべての曲も作曲している。映画音楽は本作が初めて。
エンディング曲『こころの痛み』歌唱
ワンモ
ダライ・ラマ6世(ツァンヤンギャツォ)の詩を歌った民謡を、ヨンジョンジャとヤン・ヨンが編曲したエンディング曲を歌うワンモは、歌はヨンジョンジャに、ダンスはヤン・リーピンに師事し、2009年にCCTVの歌番組でチャンピオンとなる。2017年には雪域音楽受賞式で最優秀女性歌手を受賞、ヨンジョンジャのアルバム「天唱・仓央嘉措/ The Voice of Nature-Tshang Yang Gya Tsho」に参加し、この曲を歌っている。