タイの南、東南アジアの中心に位置し、マレー半島とその東のボルネオ島の一部からなり、国土面積は33万338平方キロ(日本の約90%)。人口は約3000万人(日本の16%)。国土の約60%が熱帯雨林に覆われ、年間の日中平均気温は27~33℃で一年を通して常夏の気候。人口の56%がマレー人で、19世紀の半ばに移民してきた中国系が24%、19世紀末にきたインド(タミル)系が7%、先住諸族11%の多民族国家。国教はイスラム教だが、仏教、儒教・道教、ヒンドゥー教、キリスト教など宗教も様々。日常話されている言語もまた、マレー語、中国語、タミル語、またイギリス植民地統治の影響もあり都市部では英語を使う人もいて多様。マレーシアではイギリスからの独立後、経済的に豊かな中国系と先住民族であるマレー人の対立が続いたが、70年代よりマレー系と先住諸族を優遇するブミプトラ政策がとられ、それによって経済格差は縮まったものの、民族差別政策であると言う批判も根強く、2000年後半から政府は優遇策の見直しを始め、すべての民族が共有できる国家の目標、多民族および多文化が共生する「1つのマレーシア」の考え方を掲げている。
参考: マレーシア政府観光局公式サイト